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niwacchiのログ。

Book

『四十九日のレシピ』

久しぶりに「良質な小説」を読んだ、という気分。主要な登場人物は女性のほうが多いのだが、恐らくは男性が読むべき本。子供ができない主人公とその夫、妊娠した夫の愛人という冒頭の構図は、それだけを見ればありがちな現代劇に聞こえてしまうが、そういっ…

『インターネットが死ぬ日』

メインタイトルに釣られたが、サブタイトルが「そして、それを避けるには」で、本書の内容はサブタイトルのほうがメイン(ややこしい)。 インターネットの、セキュリティやプライバシーにおけるリスク、PCのようなオープンな「肥沃な」端末とiPhoneのような「…

『街場のメディア論』

賛否両論あるかもしれないが、マスメディアが提供する情報とはどういうものか、威勢のいいほうに耳を傾けがちなときにこそ、異なる視点も持つべきだ。 「キャリア論」「キャリア教育」でいうキャリアとは、自分のためではなく他人のため。 「マスメディア」…

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』

本屋いったら誘惑に負けて買ってしまった。。。発売当初は「俺は読まないぞ」と思ってたのだけど、すごく売れてるというし、立ち読みしたらば、面白そうすぎて。 マネージャーの資質 組織の定義づけ⇒組織にとって顧客とは誰か 2つの基本機能:マーケティン…

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』(上、下)

再読。「世界の終わり」はファンタジー風。閉ざされた街を舞台にした物語。「ハードボイルド・ワンダーランド」は未来(と思われる)を舞台にしたストーリー。2つが交互に章立てさているが、この2つの交点は自力ではよくわからなかった。もう、通勤時とかに…

2010年3月のyonda4

今月読んだ本。(http://yonda4.com/user/niwacchi) 小説 『無限ループ』 『サクリファイス』 その他 『小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則』 『フリーランスのジタバタな舞台裏』 小説は2冊とも面白かったが、「サクリファイス」のほうが、尻…

2010年2月のyonda4

今月読んだ本。(Niwa Hirokazuさんの読書記録 - 読んだ4!) 小説 『シアター!』 『スロウハイツの神様(上)』 『スロウハイツの神様(下)』 『太陽のあくび』 『ストーリーセラー』 『ストーリーセラー2』 『サラリーマンだから貧乏ですが、なにか?』 コミッ…

『スロウハイツの神様』

脚本家、作家、漫画家、画家、映画監督とその志望者たちが共同生活をおくる、もとは古い旅館であるスロウハイツ。その始まりから終わりまでを、彼らのこれまでの生を背景に、相対する視点で描写する。「良いことも悪いことも長くは続かない」。一見楽しそう…

2010年1月のyonda4

今月読んだ本。(Niwa Hirokazuさんの読書記録 - 読んだ4!) 小説 『フィッシュストーリー』 『イノセント・ゲリラの祝祭(上)』 『イノセント・ゲリラの祝祭(下)』 『ブラックペアン1988(上)』 『ブラックペアン1988(下)』 『君たちに明日はない』 『借金取り…

2009年12月のyonda4

今月読んだ本。(Niwa Hirokazuさんの読書記録 - 読んだ4!) 小説 『四季 春』 『四季 夏』 『四季 秋』 『四季 冬』 『再びのぶたぶた』 雑誌 『WEB+DB PRESS Vol.52』 『WEB+DB PRESS Vol.53』 『WebDesigning 2010年 01月号』 その他 『アイデアは考えるな…

『アイデアは考えるな。』

面白法人カヤックの社長が書いた「アイデアを出すノウハウ」と「楽しく働くノウハウ」の本。カヤックでのブレインストーミングも紹介されており、自己啓発+適度なノウハウといったところ。内容も分量も丁度良い。自分は繰り返し読みたくなった。というか読…

2009年11月のyonda4

今月読んだ本。(Niwa Hirokazuさんの読書記録 - 読んだ4!) 小説 『看守眼』 『すべてがFになる』 『船泊まりまで』 コミック 『深夜食堂1』 『深夜食堂2』 『深夜食堂3』 『深夜食堂4』 その他 『日本語が亡びるとき』 『生命保険のカラクリ』 『職場は感情…

『Twitter社会論』

Twitterの現在のあり様を整理したもの。Twitterの特徴を「リアルタイム性」「強力な伝播力」「オープン性」「ゆるい空気感」「属人生が強い」「自由度が高い」の6つであるとして、それらの効用を説明。そして、現実にどのような使われ方をしているのかとい…

2009年10月のyonda4

今月読んだ本。(Niwa Hirokazuさんの読書記録 - 読んだ4!) 小説 『図書館の神様』 『無銭優雅』 『走る男になりなさい』 『雪えくぼ』 その他 『すべては一杯のコーヒーから』 『本の現場』 『ヒットを生み出す最強チーム術』 『世界一旨い日本酒』 『走る男…

2009年9月のyonda4

読んだ本はとりあえず読んだ4!で管理することにしてみた。で、今月読んだ本は以下のとおり。 小説 『喋々喃々』 『空を見上げる古い歌を口ずさむ』 『東京公園』 『ミーナの行進』 『Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク7』 『陽気なギャングの日常と…

小路幸也『ホームタウン』

舞台が札幌、旭川、小樽。地元ですな。内容としては、、、人間自体の力に頼りすぎ。「人間の関わるところすべては人間の営みによるもの」的な議論は横に置くとして、背景とか事情に人間力に多分によってしまっているように感じる。やくざとの関わりだったり…

佐藤多佳子『一瞬の風になれ』

文庫化されたので購入。とにかく感動した。著者はもともと児童文学を書いていた人だそうで、本書もどちらかと言えばそんな感じがした。単行本が出版された当時って、マーケティング的にどうだったんだろ。大人は本屋大賞がらみで手にとるとして、小中学生を…

佐藤多佳子『サマータイム』

なんてまっすぐな兄妹なんだろう。冷静に読み進めると「まっすぐ」という言い方は本当は当てはまらないのかもしれないが、最初に感じたことを言葉にするとそんな感じ。 表題作「サマータイム」と、それを含む連作となった短編集。ちょっと珍しいなと思ったの…

Andy Hunt『リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法』

「ウェットウェア」=人間の脳細胞または思考方法をコンピュータシステムに類似するものとしてみた「人間の脳細胞」や「人間の思考方法」 やっと読み終わったけど、ずいぶん時間がかかった。マインドハックな内容。前半は理論的、後半に進むにつれては実践的…

小山薫堂『フィルム』

著者は放送作家。映画「おくりびと」の脚本を書いた人。小説は本書が初めてらしい。短編集。全体にせつない感じのものばかりだが、重すぎず軽すぎずといったところ。フィルム (講談社文庫)作者: 小山薫堂出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/06/12メディア:…

池永陽『でいごの花の下に』

第二次世界大戦時の沖縄戦の残した傷跡を描いたもの。本書のあらすじには「純愛小説」と書いてあるけど、読んでてそんな感じは全くしなかった。8月には毎年変わらず終戦記念日がやってきて、相変わらずメディアでは戦争の回顧プログラムが展開されるのだろ…

瀬尾まいこ『温室デイズ』

「いじめ」そのものをテーマにしたのかどうかはよくわからないが、それが背景であることは間違いない。で、それを含めていろんなことで悩んでみたり前に進もうとしてみたりする小中学生がキャラクター。読みながら自分が小学生のときや中学生のときを顧みさ…

『東京バンドワゴン』『シー・ラブズ・ユー―東京バンドワゴン』

「あの頃」とか「懐かしい」とか言いたくないけど言わざるをえないのが寂しい。確かにあの頃はこんな感じだったし、あんな感じだった。 個性派ぞろいの家族のホームドラマとしてはすごく楽しい。しかも「古本屋」(筋金入りの)と「カフェ」を営む複合家族のお…

『きょうのできごと』

文字通り「きょうのできごと」を登場人物それぞれの視点で描いたもの。映画化もされているが、なぜこれが映画化されるに至ったのだろうか。なぜ、行定勲がこれが映画化しようと思ったのか。その辺がよくわからなかった。漠然と読んでいると、この小説の良さ…

『さくら』

2005年に出版されて以来、ロングセラー、らしい。「らしい」というのは、知らなかったから。本屋で平積みになってたのを手当たり次第買ってきたうちの一冊。 次男の視点で描かれる、犬の「サクラ」と、父、母、兄、妹のこと。バラバラになっていた家族が…

『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』

積読を消化。 装丁を見たときはあんまり期待してなかったけど、いい意味で裏切られた。しかも、今の自分の状況というか立場と微妙にリンクしてる部分もあったりして。こういう本は、もっとコンパクトにして持ち歩けるようにしてほしい。文字通り「座右」にし…

『終末のフール』

伊坂幸太郎の文庫が出てたので。地球が余命三年という前提のもとで生きる人の話。連作短編になってる。コミック化もされてるらしい。そっちは興味なし。終末のフール (集英社文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/06/26メディア: 文庫…

『孤高の人』

自分の中で再読したいNo1。でも「じゃあ読め」とか言わない方向で。読了したのは先々週くらいなのだが、内容の重厚さに負けてしまってブログに書く気になれなかった。 実在の登山家「加藤文太郎」をモデルに書かれたもの。彼の登山の行程の描写なんかはリ…

『情報デザイン入門―インターネット時代の表現術』

情報をどのようにデザインするかという点からユーザビリティへとつながる話。いつもやってることだよね。でも、無意識すぎるんじゃないの、と思い。まず入門な本ってことで。 情報をまとまりをつけて整理する、つまり組織化する基準は5つだけ。 (1)カテゴリ…

『More Joel on Software』

もう著者についても本書についても特に言うことはない。本当は何かしら実践に結びつけたいところだが、とりあえず読み物として読むようになってる。この手の本に弱いもので。でも、経済的にも時間的にもそろそろ取捨選択したいところ。More Joel on Software…