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『ウェブ人間論』

梅田 望夫, 平野 啓一郎
ウェブ人間論




 インターネットをあまり利用しないまたは全く利用しない人に薦めたい本です。領域が異なる二人の対談形式で、内容も『ウェブ進化論』よりも人間そのものを題材としている点で本質的だと思う。


 ただ、現実の世界で生きていくなか、大半の人はインターネットは現実の世界での生活を補うものとして割り切って考えていると思う。その立場からすると、インターネットは情報の渦巻く、というよりも欲望の渦巻く世界だ。ウェブ世界=欲望の世界。でも、それを膨大な情報の渦巻く世界という割り切った捉えかたをすることで、取捨選択をして情報を処理する力が磨かれることになる。人間の能力が進化する。(というより進化させないと情報の量に振り回されて徒労に終わる。)


 インターネットが様々な人間の活動に影響を与えつつあるのは間違いないことで(仕事のやり方、自己の趣味、活動そのものの概念)、だったら積極的に利用したほういいよね、、って考えさせられる。


 ネット中毒という考え方もあるけど、中毒っていうようなレベルじゃなくて、もう、現実の世界を補完するくらいの位置づけなんだって考えたほうが面白いのかもしれない。単純に面白いからやってみるっていう好奇心でスタートしていいわけだし。