- 平 安寿子
- グッドラックららばい
オビには「絶対読みたい30冊！」。講談社とTSUTAYAの共同企画の文庫フェアらしい。
『他人の迷惑顧みず、「自分の気持ち」に素直に生きるタフな4人がここにいる。けちなモラルや常識なんて笑い飛ばす、新しい家族の物語。』
確かに、新しい家族だ。主人公それぞれが、「自分が生きる」ということに熱心だ。マイペースな父親、飄々と生きる愛の無いセックスが趣味の姉、思考の偏った疲れる妹、家出をし母親。ここまで揃い踏みだからこそ成立する家族だ。そしてこれからも増え続ける家族関係だろうが、はっきり言っておとぎ話感は否めない。別に目新しいかんじもしない。かつて「得がたい才能」と絶賛されたということだが、本書ではその片鱗は感じられなかった。
