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スピード ハックス

大橋 悦夫, 佐々木 正悟
スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術


 「仕事のスピードをいきなり3倍にする技術」との副題がついている。本屋で立ち読みするまでは、「こんなツールがありますよ。」というノウハウ本ではないかと危惧していたが、考え方とか姿勢についての記述がメインのようだったので安心して購入してみた。






 第1章 まず「取りかかる」気持ちを起こす


 第2章 「段取り」を決めてスピードを上げる


 第3章 スピード化につながる「やる気」を引き出す


 第4章 作業の時間をスライスして管理する


 第5章 自分の今の仕事環境をテコにする。


 第6章 1つの「原則」を決めて作業中の迷いを断つ


 第7章 「習慣の力」を最大限に活用する


 第8章 「アイドルタイム」(待ち時間)を減らす


 第9章 とにかく「ゴール」までたどり着く


 巻末付録 仕事のスピードアップに役立つTips集







 第1章は、心理ハックから始まる作業の準備段階の話。章タイトルに含まれている「取りかかる」ことの考えかた、タスクをどういった基準で整理すべきかということ。


 第2章は、段取り。タスクの種類(集中タスクと分散タスク)の説明から始まり、時間管理について。ここで最も実践しやすいと思われる「作業記録」についての記述がある。


 第3章は、作業を今よりもスピードアップするためのさらなる心理ハックが主になる。「お気に入りの「仕事術の本」を読む」なんてのは、自分が今まさにやっていることかな。


 第4章は、再び時間管理について。もう少し踏み込んで具体的なハックの方法を説明している。


 第5章は、気分転換の話。作業のマンネリ化を防いで、結果として作業をスピードアップするための方法。


 第6章は、少し具体的に。作業の集中管理のすすめとその方法について。例えば、作業PCを分散させないなど。


 第7章は、習慣について。ルーティーンワークに組み込むことで最も完了を早めることができる作業を見極める。また、習慣的な作業によって維持向上しているスキルを割り当てることが望ましい場合を見極めること。


 第8章は、時間と作業が絡んだところでのスピードアップの話。


 第9章は、例えば「”未完成”でも提出してしまう。」というのは今流行りの話のことなのだろうか。ソフトウェアでいえば、ベータリリース状態でもサービスインしてしまうという発想。ただ、コレだけじゃないないと思う。例えば、とりあえず提出することで新しい問題提起や解決策が生じることも随分ある。つまり、作業のゴールを何段階にするのか、いつ、どのくらいをゴールにするのかということについても、作業する自分でコントロールすることで、複数タスクを切り盛りしていくことも必要だということなのかもしれない。




 冒頭でも述べたが、全体を通して、具体的なツールの使用方法とかを延々と書き連ねている本ではない。むしろ考え方、例え具体的であっても、基本的であって応用の効くことについて書かれているので、手元に置いておける仕事術の本と言えると思う。わかりきっている人には特にオススメしないが、少し行き詰っている人にはオススメです。