2007-10-30 天使の梯子 Review Book 村山 由佳 天使の梯子 (集英社文庫 む 5-19) 久しぶりの村山由佳。2006年に映画化された『天使の卵』の続編。前作の衝撃のラストから10年を経た設定。 年の離れた二人の恋愛をベースに、片方は姉の死の前の、片方は祖母の死の前の、自分の言動の後悔を抱えてしまっている。それが、登場人物の触れ合いの中で癒され昇華してゆく。本作の中での痛みと前作からの痛みがいやされていくストーリー運びが秀逸。純愛小説の続きものとしては最も優れた部類に入ると思った。