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文章のみがき方

辰濃 和男
文章のみがき方 (岩波新書 新赤版 1095)

 う〜ん、いろいろと耳が痛い内容だった。

 本書は、目次まではタイトルどおりなのだが、内容は技法についてではない。「こうすべき」というハウツー本ではない。各章のテーマについて、実際の作家達がどのように考えて文章を書いてきたのかという点を踏まえて、では、そのテーマについて「良い文章」とは何かということを考察していく。その過程が本書のほとんどを占めると考えてもらってよい。

 いろいろと示唆を受ける点があるのだが、やはり「気取るな」ということが一番かと思う。「書きたいように書く」ということだけではなく、口語と文語が入り乱れた文体についても真っ向から否定することはしない。

 文章についての本はいろいろあるが、大きく「ハウツー本」と「考察本」があるように思う。おすすめは絶対に後者の方。文章についての本を読もうとする人にとって必要なのは文法的なハウツーではなく、良い文章についての考察のほうだと思うからだ。呼んでいて面白いのも圧倒的に後者。

 翻ってみると、自分の文章は、どうしても気取ってしまう感があって、そのせいで内容も貧弱でいけない。最近は学生が書いたmixi日記を読む機会もあるが、彼ら彼女らの文章は、日本語はさておき、内容が豊富だし、読んでいて面白い。そういう違いも本書を読みつつ考察できると思う。