「ぬかどこ」から繰り広げられる神秘的な物語。本書に出てくる「ぬかどこ」はすごい「ぬかどこ」で、前半はそのすごさにばかり目がいく。それが少しずつ主人公の人生に絡んでいき、最後は「生と死」といったテーマにまで展開する。
著者には『裏庭』という傑作があるが、『からくりからくさ』もかなり面白かった。現実ばなれしてるがSFではなくて民話に近い感じがほっとする要素かもしれないと思う。
蛇足だが、本書の解説で著者のエッセイ『ぐるりのこと』を「作品」と書いてあるが、これは映画の『ぐるりのこと。』とは別もの。解説者の認識はどうなんだろう。解説がかなり自信なさげな記述に感じたので疑ってみた。
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