佐藤多佳子『一瞬の風になれ』

　文庫化されたので購入。とにかく感動した。著者はもともと児童文学を書いていた人だそうで、本書もどちらかと言えばそんな感じがした。単行本が出版された当時って、マーケティング的にどうだったんだろ。大人は本屋大賞がらみで手にとるとして、小中学生をターゲットにした展開ってあったのかな。今はコミック化されてるようだが。。。
　３冊もあるけど、文章的にはシンプル。高校三年間の部活動をシンプルに書いたらこのくらいにはなるってことか。あと、終わり方も微妙なのだが、このままだとずるずると続きそうなのにをスパッと切りたかったのか、未来への道を示唆したところでうまくまとめたということなのか。ちょっと不満ではあるが、トータルではいい感じの小説でした。