読む人によって異なる視点で読んでOKということみたい。
インターネットが国と国の距離というハードルを低くしたことで、オフショアリングなどが盛んになった。これは、コスト削減というよりも、優秀な人材を求めるならば身近じゃなくてもいいんだっていうこと。
そして、ITによる効率化、IT自体がインターネットによってい広まったことで、みんな効率化の道具を手に入れた。それで、とことん効率化し始めると、既存の仕事が無くなり新しい仕事が生まれるということの繰り返しが起きる。
前半の後半はシリコンバレーの話。これはほとんど読み物。現実感が無いので。但し、「5.人生と仕事」はすごくいい。人と仕事の徹底した変化と競争の現状が面白くもあり怖くもある。でも、そこから導かれる、『常に努力し続けない人は捨て去られる場所。…中略…究極の「努力が報われる社会」。』というのは納得。日本でもあっていい。(これには当然歪みもある。人間は完璧ばっかりじゃない。ストレスにさらされて健全な努力を続けられるのかということもある。)
このような状況から発生する次のような働き方を「ヒューマン2.0」と称するようだ。(後半でやっとこのフレーズが出てくる。)
・誰かに雇用されるのではなく、何らかの専門性を持って個人で仕事を請ける「フリーランス」
・フリーランスの条件に加えて、自分の好きな場所に住むことを重視する「ライフスタイルワーカー」
・働く機関と休みを取る期間を分割する「チャンクワーカー」
・複数のタイプの仕事を掛け持ちする「ポートフォリオワーカー」
そして、ヒューマン2.0の心がけが書かれているが、これはそのまま生き方の心がけの一例だ。シリコンバレーでなくても十分に参考になる。
自分の仕事のスタイルを大きく変えたいわけでもないが、こういった、ワークスタイル、ライフスタイル系の本は読んでて面白い。そして、考え方として参考になる。考え方に影響を与えることで、仕事の取り組み方も変わるし、メンタル面でも良い影響があるると思う。