- 玄田 有史, 斎藤 珠里
- 仕事とセックスのあいだ
仕事とセックスレスの関係といえば、仕事で疲れてセックスする気が無い→子供を作れない→少子化ということくらいしか考えていなかったが、その関係には結構バリエーションがあるらしい。
仕事がうまくいかないと、意気消沈してセックスレスの要因となるそうだ。仕事が忙しくても充実している人は性的にも前向きだとうこと。
また、本書は仕事とセックスレスの検証にとどまらない。仕事と少子化の問題にも言及している。例えば、文化的な問題もあるとはいえ、産休や育児休暇をとることについて、「その分の仕事の負担が同僚にかかることが申し訳ない」という思考が生まれざるを得ない社会自体が、子供を持つことに対しての消極的な姿勢の要因となっている、ということなど。
タイトルが「仕事とセックスのあいだ」となっているので、若年層のセックスレスの問題についてが主題と思うかもしれないが、内容は仕事、つまり、ワークスタイルや社会制度と少子化との関係についての検証が主になっている印象。