- 平野 啓一郎
- 本の読み方 スロー・リーディングの実践
読解法を学びたければ読むといいです。しかし、万人向けの心がけとして参考になるのは第1部のみ。特に「量の読書から質の読書へ」というのは、今の自分にぴったりの内容だったので、改めて刺激になった。但し、「質の読書」とはまさに「量の読書」があってのことなのではないかと思う。「良書」というものが既にある分野でははじめから良書を選択して「質の読書」を行えばよいが、良書を探すところからはじめる、或いは、良書を読めるまでになること必要な場合は、勢い、多読・速読を招くことになる。厳密に言えば、多読と速読もまた異なるものではあるが、前者は後者を引き起こしやすい。そういった現状があるということについても、記載が欲しかったところ。
