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Book

『神様のパズル』

主人公と、人工授精で生まれた天才児にして16才の女子大生との関わりを、主人公の日記形式で書いたもの。物理学のゼミに所属する前出の二人とその仲間たちとともに、「宇宙を作ることができるか?」というテーマを研究する。SFといってよいとはいえ、サ…

『年収防衛―大恐慌時代に「自分防衛力」をつける』

突出した勝ち組あるいは突出した負け組ではなく、ちょうどよいところで生きようというコンセプト。内容は雑誌の連載を集めたもの。 第1章、第2章はタイトルにまつわる話。弱肉強食な資本主義にもとづく行動は、「倫理的に」間違っているとのこと。なぜ「倫…

『セカンドウィンド2』

『セカンドウィンド1』を読み返さななくては思い出せないくらい時間が経って2が発売された。解説によれば、ポニョの歌のせいで筆がとまってしまって遅れに遅れたらしい。 主人公の洋が、名門・南雲学院にスポーツ特待生として入学した後の話。高校二年生。…

『ジェネラル・ルージュの凱旋』

『チーム・バチスタの栄光』『ナイチンゲールの沈黙』に続くシリーズ三作目。時系列的には『ナイチンゲールの沈黙』とほぼ同時進行の東城大学病院での事件を描く。前作、前々作よりも、『死因不明社会』にあったような著者による医療現場の問題点の指摘や主…

『ぶたぶたの食卓』

またぶたぶた。ひさしぶりにアマゾンでまとめ買いしたので。 今回は「料理をするぶたぶた」。ぶたぶたは奥さんと二人の娘がいて、どの作品でも現在形で一家四人で暮らしていることが書かれているのだが、本書にはひとつだけ時間が流れた後の話がある。娘は大…

『ぶたぶた日記』

「ブタブタダイアリー」と読む。カルチャースクールのエッセイを書くクラスに通うことになったぶたぶた。講師と受講生とふれあいを受講生の視点で。彼、彼女の人生でちょっとひっかかる出来事を、ぶたぶたが書くエッセイが乗り越えさせるという話。それにし…

『沼地のある森を抜けて』

「ぬかどこ」から繰り広げられる神秘的な物語。本書に出てくる「ぬかどこ」はすごい「ぬかどこ」で、前半はそのすごさにばかり目がいく。それが少しずつ主人公の人生に絡んでいき、最後は「生と死」といったテーマにまで展開する。 著者には『裏庭』という傑…

『Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方』

年をまたいで読了。起業したい人へ、、、だけじゃない。小さなソフトウェア開発の会社の振る舞いについて書かかれた著者のブログのより抜き編集。『Joel on software』と同じ系統かな。 内容は4部構成。「起業家」の考え方。小さなソフトウェア開発会社のた…

『訪問者ぶたぶた』

文庫書き下ろし最新刊。本屋で見つけて即買い。 「山崎ぶたぶた」というぶたのぬいぐるみ(性別:男、おじさん)が主役(?)の短編集。主役なようだけど実は脇役で、それぞれのストーリーの主役とぶたぶたのコミュニケーションを描いたもの。本作は「訪問者〜」…

『戦争絶滅へ、人間復活へ』

2009年の1冊目。ふさわしい本だったと思う。本書を読めば、右だ左だという議論がすごく小さなことに思える。戦争が仕方ないとか軍事力こそが戦争抑止力となるという理屈が人間尊重とはかけ離れたっものであることがわかる。「人道的支援」という言葉はこじ…

『たのしいRuby 第2版』

やっと読み終わった。手を動かしながら読み進めてきたが、文字通り「たのしい」。手を動かしながらRubyの勉強する初心者ならはずせないでしょう。たのしいRuby 第2版 Rubyではじめる気軽なプログラミング作者: 高橋征義,後藤裕蔵出版社/メーカー: ソフトバン…

『Google Android入門』

正直、ネット上の情報で足りたかもしれない。一応、まとまった形で情報が欲しかったので買った。つまり、ネット上の情報を自分で整理して吸収できる人であれば必要ないでしょう。日本語の本はあんまり出ていないので、比べるものが無いのだけれど、「とりあ…

『読書は1冊のノートにまとめなさい』

「読書のための本」の類はもう買う必要ないと思ってたけど、立ち読みしたら面白くてつい買ってしまった。ちなみに、著者の前作『情報は1冊のノートにまとめなさい』は27万部を既に突破したとのこと。 「〜リーディング」という言葉が流行りのようだが、本…

『螺鈿迷宮』(上・下)

著者は『チーム・バチスタの栄光』の海堂尊。こちらのほうが「終末医療」をテーマにしている分、恐らく大抵の読者にとってバチスタ手術よりも身近な内容なので、面白いと感じるかもしれない。自分もこちらのほうが面白かった。 登場人物や施設、地名などの背…

『パプリカ』

七瀬のシリーズは実家に貸してきたので、自分はこっちを。精神科の研究所が舞台とはいえ、当時はSFの範疇だったのであろうモバイル版のサイコセラピー機器なるものが出てくる。今は現実味を帯びてきている気がする。後半は読んでる側も混乱するくらいのスピ…

『浄夜』

花村萬月ひさしぶり。あらゆる欲望をあからさまに書くのが多いけど、これもすごい。すごいというよりひどい。サディズムとマゾヒスティックな心理描写が入り乱れて展開するのだけど、結構グロイ部分もあるので、要注意。浄夜 (双葉文庫)作者: 花村萬月出版社…

『創造する経営者』

時間を空けながら読んだせいか、読後の理解度が著しく低い。。。何度も読まなきゃだめかも。 本書は、「事業」「機会」「業績」の本質とそこから導き出される、おそらく、「ぶれない経営」というもの、経営あるべき姿を説いたもの。そういう意味ではタイトル…

『かもめ食堂』

映画はDVDで観ていたが、こちらもあわせて読むべし。映画のほうは細かい経緯を省いて食堂を中心に人の喜怒哀楽の所作そのものにフォーカスしているのに対して、小説は細かい経緯がちゃんとわかる。映画を補完することができた。かもめ食堂 (幻冬舎文庫)作者:…

『リレーショナルデータベース入門』

とりあえず通読。とりあえず、とりあえず。教科書風で難しいわ〜。リレーショナルデータベース入門―データモデル・SQL・管理システム (Information&Computing)作者: 増永良文出版社/メーカー: サイエンス社発売日: 2003/03メディア: 単行本購入: 12人 クリッ…

『だれかに話したくなる小さな会社』

働く人もお客様も両方が幸せになる会社のブランド戦略の話。本書を通読して考えたのだが、大企業ほどいろんなところに歪を抱えているのって、実は当たり前のことかもと思った。例えば、マネジメントするのは人間。人間が目の届く範囲って結局のところ限られ…

『知的創造のヒント』

今でいう「ライフハック」を外山滋比古流に紹介したもの。わかりやすい比喩を多用して説明している。例えば、学校教育で高い成績をあげてき学生が、論文を書くというとき初めて「創造性」を要求される。それまでは言われたことをひたすら吸収するという他力…

『受精』

医療を題材にした小説といえば、最近は『チーム・バチスタの栄光』が大人気だが、帚木蓬生もその一人。本書は、文庫本723ページと長め。正直、中盤くらいまでは眠ための展開。日本からブラジルに舞台を移すあたりも脈絡が浅い。 恋人を事故で無くした女性…

『会社人間が会社をつぶす』

本書に載っている事例を読むと、「ワーク・ライフ・バランス」をビジネス戦略に設定して成果をあげることのできた会社は、「ワーク・ライフ・バランス」をビジネス戦略に設定することができるだけの体力を持った会社、つまり、金のある会社だ。 さらに、世間…

『自転車ツーキニスト』

面白かった。著者には『自転車生活の愉しみ』という著作もあるのだけど、そっちは「書きなぐった」という印象で読みづらいことこのうえなかったが、本書はそんなことない。著者が自転車について啓蒙するようになった経緯というか、最初の頃のエピソードとか…

『最後の授業

涙なくしては読めない、、、と思っていると読み誤る。本書の内容は、あくまで、ランディ・パウシュの「講義」なのだ。しかも、コンピュータ・サイエンスに関わるものだけでなく、彼の人生を題材にした授業。聖人君子ではないのだから、反感を覚えるところも…

『MURAKAMI』

村上春樹と村上龍の作品を、無理やり比較して批評したもの。文芸に対する批評というのは、その本を読む人自身が、読みながらできることでもある。それを、全体的なつじつまを合わせて文章にできる人を批評家というのだろう。本書の分析もそれなりに面白いが…

『受託開発の極意』

読んだ。全部大事。分量的には191ページだからエッセンス的な内容と言えるが、過不足が全然無いように思えたくらい。すべての世代の人が「受託開発ってどういう仕事をするのか」ということを知るために読んでおくとよいと思った。ちなみに自分は最近のモチベ…

『知のソフトウェア』

講談社新書の「ベスト・オブ・ベスト」フェアとやらで書店に並んでたので購入。「情報のインプット&アウトプット」というサブタイトルそのままの内容。立花隆本人のような情報処理能力を持つ人でなければ実践できないようなハウツーばかり。だから、ハウツ…

『灰色のピーターパン』

IWGPシリーズ6作目。前作(5作目)は結構駆け足で読んだせいか、今振り返ってみるとあまり印象が強く残った感じがない。本作は、改めてこのシリーズから教えられた感じがした。それが、主人公と他の登場人物のやりとりであったり、気持ちのぶつけ方であたり…

『理系の人々』

Webで連載しているのを読んでいたのだけど、買ってしまった。この漫画を読んでると結構共感できる挙動が多い。先理系コンプレックス持ちとしてはちょっと嬉しかったりした。それにしても、この作者は博識な気がするが、コテコテの理系はこんな感じなのか?身…